一冊の写真集
2006年3月11日「ナルニア国・・・」は健闘していたが、この前子どもと見たのは「チャーリーとチョコレート工場」だったし、その前は一昨年のクリスマスごろの「ポーラー・エクスプレス」、これがなんたってファンタジーの絶品だったので、どうしても比べてしまう。
その後、公園で遊ぶという娘とその友だちの女の子たちと別れ、家の近所のカフェに入った。犬の散歩の人などが立ち寄れる、気さくなカフェだ。趣味のいい店なので、たまに訪れる。奥のほうの席でグラスワインを飲んでいたら、雑誌などにまじって、ラックに一冊の写真集を見つける。ロバート・メイプルソープ!
1989年、エイズで死亡したアメリカの写真家。42歳だった。同性愛者だった。
そのころ私は、同性愛もエイズも何も知らなかった。でも、亡くなってから90年代に開催された写真展をなぜか何度も見に行って、惹かれた。美しいと思った。オトコのカラダの線や、エロティックな花の写真を。
ふいになつかしいものに逢った気がして、心がふるえた。
自画像(セルフポートレイト)と記された写真は女装だった。今はそんなの、べつに珍しくもない。男と女のあいだを行ったり来たりしている人も少なくない。でも、80年代だからね。いやそういうことじゃなくて、作品が語りかけて来るんだ。写真集を見て、改めて思った。
豊かな一日だった。
私も美しいものをかたちにしたい。いつか。
夜、『愛しすぎる女たちからの手紙』を読んでいた。思い当たるふしがいくつかあった。自分のビョウキと折り合っていくしかない、わたしは無力だと思った。相手もまた、ビョウキであったのだろうと思った。でもそれは相手の問題だから。わたしはわたしのことを何とかするしかない。改めてそう思う。しばらくは、慎重に地道に暮らしましょう。
その後、公園で遊ぶという娘とその友だちの女の子たちと別れ、家の近所のカフェに入った。犬の散歩の人などが立ち寄れる、気さくなカフェだ。趣味のいい店なので、たまに訪れる。奥のほうの席でグラスワインを飲んでいたら、雑誌などにまじって、ラックに一冊の写真集を見つける。ロバート・メイプルソープ!
1989年、エイズで死亡したアメリカの写真家。42歳だった。同性愛者だった。
そのころ私は、同性愛もエイズも何も知らなかった。でも、亡くなってから90年代に開催された写真展をなぜか何度も見に行って、惹かれた。美しいと思った。オトコのカラダの線や、エロティックな花の写真を。
ふいになつかしいものに逢った気がして、心がふるえた。
自画像(セルフポートレイト)と記された写真は女装だった。今はそんなの、べつに珍しくもない。男と女のあいだを行ったり来たりしている人も少なくない。でも、80年代だからね。いやそういうことじゃなくて、作品が語りかけて来るんだ。写真集を見て、改めて思った。
豊かな一日だった。
私も美しいものをかたちにしたい。いつか。
夜、『愛しすぎる女たちからの手紙』を読んでいた。思い当たるふしがいくつかあった。自分のビョウキと折り合っていくしかない、わたしは無力だと思った。相手もまた、ビョウキであったのだろうと思った。でもそれは相手の問題だから。わたしはわたしのことを何とかするしかない。改めてそう思う。しばらくは、慎重に地道に暮らしましょう。
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