なにかある

2010年6月6日 読書
木曜に逢ったきり、週末は逢えなかった。
もうふは仕事ばかりしていた。
あたしは、、、なかまといっしょに動いていた。
なにかと指令のようにメールが来るものだから、なにかある。
「ああ、ほんとうはここに来たいんだな」と思った。

昨夜 桐野夏生の『ナニカアル』を一気に読んで
すっかり恍惚としてしまった。
林芙美子の評伝のような、しかしフィクションであると断っている
情念の一冊だ。
自分の中にも芙美子のような血は流れているのかもしれない。
好きな男に、戦時下とはいえ、完膚なきまでに人として職業人として罵倒されてしまったら生きていかれない。自分だったら、、、
そのようなときに林芙美子は夫の地元、信州に身を寄せて半ばほうけて戦争が終わるのを待っていたのかと生きることへのエネルギーに感嘆する。
マゾのように、恋人との最後のその部分を何度も読む。

暗い芯をもつ男があたしは好きだ。
だから成瀬映画のオトコがすきなのかもしれない。
中でも『浮雲』は大傑作であろう。

バイブを買いに

2009年4月19日 読書
夏石鈴子(1963年生まれ)
角川文庫

おすすめです。
短編が多いですけど
主人公はこつこつと働く女性で、祝福されない恋愛をしていて
セックスを主食にしている(と書いてあるのだ)。
「○○(好きな男)しか与えることのできない栄養で、わたしの毎日は作られている」っていうのはすごくよくわかる。
「わたしは飢えることがないように、彼といっしょにいよう」
彼を食べて、彼女は生きていく。

ときにぐわんと揺れたりするけど けっきょくは自分で選んでいて
毅然としているところがすごく好き。

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