寄る辺

2006年5月13日
土曜の遅い朝、ぼんやりと寝床の中で「寄る辺」ということを考えた。
10年前に比べたら、いつのまにか寄る辺は確かなものになっていた。
30そこそこだったあのころ、職もなく家もなく安心できる居場所もなく、あるのは若い体力と冷え切った家庭と小さな娘と苦しい恋愛、それだけだった。手元に残ったのは娘だけで、全部がらがらと崩壊した。
はちゃめちゃに楽しくてなんでもありだったシングルマザー生活を経て、いまは機能している家庭と、食べるに足る収入を与えてくれる仕事とがとりあえず、あたしの寄る辺だろう。ここまでくるのに費やしてきた多くの時間とエネルギーと、自分のチカラだけではなしえなかったことごと、あちこちからもらった気持ちやチカラをあたしはときどきふりかえって思う。チカラは天下の回りものと思っているので、シンプルに感謝するのみ。

だかしかし夕方にはすでに、この寄る辺だけでは自分は生きのびていかれないと思っている。
ただ単に、寄る辺なき自分を愛するナルシシズムなのかしら。
安定はキライ。
この先どんな旅をすることになるのか、ゾクゾクせずには生きられない。そんなに余裕はないんだとも思う。崖っぷちに立ったとき、あたしはどんな選択をするんだろうか。

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