『トリアングル』の結末は、年下のボーイフレンドをふって、不倫で8年も付き合っている彼とのあいだに子どもをつくろう、というような話だった。拍子抜け。そうなのー。それで子ども産んだの? 俵万智さん。わからなくはないけど、江国香織のやたら木の名前が出てくるタイトルの小説も結末同じだったよな、と思い出す。
なんでみんなそんなに子どもを産む? そんなに確かなものなのか。よくわからないなり。もう血縁をつくったり、それに幻想もったりするのはやめたらいいのに。と二人も産んだあたしに言う資格はないか。
そんなことを思って始まった一日だった。
お客さんで20歳の未婚の母の女性がいて、おとついはすごーく暗い顔をしていたのが今日の出来事で明るい顔になった。にっこり笑うとすごく可愛かった。ラブホの掃除の仕事をしているという。昼間の時間の徹底清掃で、1部屋に1時間かけるそうだ。ああそれであんなにぴかぴかに洗面台が磨きぬかれていたり、化粧品類が美しく並べられていたりするのかーと思う。尊敬。時給900円と言った。それじゃあ、食べていかれないよねぇ。
もう少し年輩の女性も私の担当する場に来て、「今日は笑いすぎて楽しかったわ」といって帰っていった。笑いは重要と思っている。楽しくなくてどーするのよ。ほんとうに。かなしいときにも笑いは大事。そう思っている。
夜、みんなの集まるカフェでその人は向こうから歩いてきた。
それから、もう10時近かったが、港のほうへ歩いて、もう一軒はしごして、桟橋を散歩した。桟橋の突端で、海風の中くっついていた。その人とは、思考や価値観や方法論などが合う。70パーセントは似たもの同士なのである。
「減速しているときに逢った?」と聞くと
「そうだね。でも減速しながら加速してたりするし」という。「加速がメインのときだったら通り過ぎていたかもよ。よかった」という。
あたしは安定すると不安になるタイプだ。ぶちこわしたくなる、危険なやつ。
もう少しゆるやかに人生変えていければ大人で、いいんでしょうけれども。
なんでみんなそんなに子どもを産む? そんなに確かなものなのか。よくわからないなり。もう血縁をつくったり、それに幻想もったりするのはやめたらいいのに。と二人も産んだあたしに言う資格はないか。
そんなことを思って始まった一日だった。
お客さんで20歳の未婚の母の女性がいて、おとついはすごーく暗い顔をしていたのが今日の出来事で明るい顔になった。にっこり笑うとすごく可愛かった。ラブホの掃除の仕事をしているという。昼間の時間の徹底清掃で、1部屋に1時間かけるそうだ。ああそれであんなにぴかぴかに洗面台が磨きぬかれていたり、化粧品類が美しく並べられていたりするのかーと思う。尊敬。時給900円と言った。それじゃあ、食べていかれないよねぇ。
もう少し年輩の女性も私の担当する場に来て、「今日は笑いすぎて楽しかったわ」といって帰っていった。笑いは重要と思っている。楽しくなくてどーするのよ。ほんとうに。かなしいときにも笑いは大事。そう思っている。
夜、みんなの集まるカフェでその人は向こうから歩いてきた。
それから、もう10時近かったが、港のほうへ歩いて、もう一軒はしごして、桟橋を散歩した。桟橋の突端で、海風の中くっついていた。その人とは、思考や価値観や方法論などが合う。70パーセントは似たもの同士なのである。
「減速しているときに逢った?」と聞くと
「そうだね。でも減速しながら加速してたりするし」という。「加速がメインのときだったら通り過ぎていたかもよ。よかった」という。
あたしは安定すると不安になるタイプだ。ぶちこわしたくなる、危険なやつ。
もう少しゆるやかに人生変えていければ大人で、いいんでしょうけれども。
コメント
自分を正当化するために書いたのかなぁ、万智さん。
そのお子さんが生まれてからの万智さん短歌は、若い頃のより私は好きです。
私は読んでいて面白かったです。っていうか、作者と作品とを無関係に考えて読むからかな。(なのでしばしば誰の本か憶えていられない)
みんないろんなことを考えて読むんだ〜。とちょっと感動。