春の夜

2007年3月11日 恋愛
毎年恒例の一大イベントの手伝いに行く。大勢の人が不眠不休の準備をしてくれたあとで、ほんの少し当日の裏方をするだけ。でも、お声をかけてくれるのでありがとうと思って、出かける。
あたしはこの人たちにどんなに多くのことをもらってきたかしら、と思う。

その足でその人に会う。仕事が忙しそうで、いつも入りそびれていた自然食系レストランでお食事して、コーヒー飲んだだけ。それでも、この一週間考えたことを堰が切れたように話す、話していた。
駅まで送ってくれた。ちょっと残念だった。今日はくっついていたかったんだけどな。しかたなし。
別れ際に聞いた。
「あたしになんの要求もしないのは、あるけど言わないだけ? それとも要求がないの? 人生が順風満帆にいっているときだったらしていた?」
「えっ? ないんでしょう。ぼくはあまり変わらないよ。もともと放浪するほうだから」
といった。
要求してくれればなにかが変わるかもしれないと思ったのは、まったく浅知恵にすぎない。日常を共にすることを急ぐまい。いっしょにしごとをしていこう。会社のしごとではなくて。

春の夜。港の汽笛をききながら、満開の白いもくれんの木を見上げた。

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