酔ってる

定時でダッシュ! 「快気祝いしましょ」といってフランス料理、食べに行く。さかな料理の美味しいお店です。半月ぶりであったので、猫は最初ツンとしてぎこちなく、のちにすりすりしてしまいましたー。

食べながら「病気の前と後と、変わった?」と聞いた。変わってほしいです。そう思って。
「やる気でやれば限界なく寝ないで何でもできると思ってずっときたけど、もうそうはいかないとわかった」という。
「いまごろわかったの」という。
あたしは寝ないでやるのなんか大嫌いです。できないということもあるけど、そういうストイックさに耐えられないのです。
「あなたが順風満帆にいっているときだったら、絶対まじわらなかったな。だいたい自信持ってるオトコはきらいなの。ビョーキの人が好きかも」といった。笑っていた。
「うまくいっているときなんてあったのかな」という。
「だって努力しなくても仕事が来て、お金になって。そういう時あったでしょ。めぐりがいいというか・・・」
「そうだね」
「それはつづかないと思う。めぐりがいいときは自分の力じゃなくていろんなひとからの恵みだから」
「謙虚だね」
「勝ち組みたいなひと、むかしから苦手で、近寄らないと決めてた。だいたい、生きられる絶対時間て、能力に関係なく、同じと思う。寝ないでなにかするって、寿命縮めるだけ」
話の行方はどうなったか、覚えていない。
次の予定があるという人と、駅まで歩いて別れた。
名残惜しかった。
次に会う約束をした。夕日を見る場所で。
「泊まりかな」と言った。「えっ」。ちくんとした。何も言わなかった。

帰宅すると娘が「よくもそんなに毎日楽しそうに、酔っていられるねぇ」といった。「そうねぇ」といった。