寄せては返す

るるさんの日記を読んで、ああ昨日は夏至だったのかと知った。

昨日。その人と、流れる雲を見ていた。後光さすような夕方の反射するオレンジを見ていた。美しい午後だった。
展覧会のハシゴをしたあとで。先日入って美味しかったカフェに連れて行った。「何がいちばんよかったぁ?」と学校の先生みたいなことをきくので「うーん」と考えてしまった。
「なんだか過剰で、、、もう半分でおなか一杯になっちゃった」っといった。初めはいっしょに見ていたけど、その人があんまり時間をかけてみるので、あたしはもう耐え切れずに自分のペースでさっさっと見て歩いた。そしたら、「あの作品が秀逸だったよね」というそれを見落としていたのでくやしかった。
今日になってふと「つまんなかったのは過剰だからではなく、テーマが水なのに、全体にエロスが欠落していたからだ」と明確に思った。

そんなことを考えていたら、自分がこの先どんなことをやって生きたいかが浮き彫りになってきて、妄想がまたふくらんでしまう。ある本を読み、大いに刺激を受ける。でも、自分だったら、このことを書きたいな、とか思って。2年以内に次へ行きたい。
そう思ったら今なにをすべきか、これまた明らかなことである。
少しずつ、やっていこう。何をやらないか、こういうときこそ決めなくてはならないのだろうけれど。。。

何をなすにも感覚の合う、そのひとがいてくれるということが心強い。でも、もしも失ってもあたしはあたしである。先回りして考えるとかなしくなる。先取り不安などおぼえたことはなかったのに。これもとしをとったからであろうか。
考えなくていいのに。いまはまだ手を伸ばせばその人はいる。でもいつかは失うだろう。そのことを考えるとほんとうに、失望する。人を愛さずに済んだら、どんなに心が平穏であろうか。

でも、そばにいないから伝えたくなるし、考えるし、言葉をさがす。最大限の想像を、創造をする。

今日も長いメールを書いた。返信はいつだって的確に短いのだ。
それは好ましい。けれども不安。「これは幻で、リアルではないかもと心配」とまた返す。寄せては返す日。