ああ、ずーっと緊張して生きてきた人は、そういう状態を逃れてもこれがある期間は続くのだな、きっと、などと想像する。
夜中も眠れやしない。
そんなわけで、振替休みの今朝。
身もこころもバリバリしていた。何ごともやりすぎはよくないわー。チカラを抜かなくちゃ。
ひなびたI温泉に行く。今年は梅が遅いのですね。
10何年前、新米社員だったころを思い出した。
あのころも、毎日大勢の人が行きかう交差点で仕事しているようで、休日は人っ子一人いないようなところへ、自然の中へ行きたくて、よくC半島へ行った。Hと。
その気分を思い出した。
このしごとは続くのだろうか、やっていけるかと不安だったけど、子どもを食べさせなければならなかった。お金がなかった。
いまはそれなりにやってはいるけれど
これは続かないだろうと言うもはや確信がある。
給料はある程度取れるようになった。
支払いはいつもあたし。それは相手に負担になっていないだろうかと思う。
でも、お金があって、自由になったかというとそんなことは全然ない。人の幸せはわからない。自分で決めるしかない。
旅館の部屋から、川が流れていて、いろんな鳥がやってくるのが見えた。えもいわれぬ、幸せな気持ち。
露天風呂で甘い香りがするので見上げると、淡いピンクのつばきの花が鈴なりになって咲いていた。落ちたのを一輪拾って、部屋に持ち帰った。
もうふがなかなか戻ってこないので、倒れていないかと心配になった。顔を見てほっとした。
懐石料理とシシなべが出てきた。
手はすべすべ、からだはふやけて、酔って、おなかはいっぱいで、あったかかった。
ふわっと神経もほどけた。手当する日。
早春の休日。
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