本心から

2010年5月11日 恋愛
昨日、あの人の部屋の近くで仕事していて、少し遅くなってしまって
駆け足で部屋に帰った。
「おかえり」っていうけど、あたしは「ただいま」とはまだあんまり言えない。
だって、そこはやっぱりあたしの部屋ではないから。彼の部屋だから。

沖縄そばに行ったら常連さんで満員で、
「このまえはすごい酔っ払ってましたが、大丈夫だったんですか?」と
マスターに心配されてしまった。
「豆腐屋の杏仁どうふ、おいしかったですよ」ともいわれた。
「そうなの。おいしかったでしよ」といったけど 横からすかさずもうふが
「この人、なんにもおぼえてないんですよ」という。
まったく、かわいくない。

人が多いので疲れて、早々に失礼する。
シャワーを浴びて、早寝することにする。でも、いつになくいろいろと話したくて、夜が更けていく。

へぴおんなの見世物小屋は子どもの頃に見たのかと思ったら、たかだか20年前ぐらいだったようで、驚いた。
そのころ、会社をやっていた彼はワーカホリックで、ほとんど毎晩徹夜で、仲間たちとトランス状態のようになって働いていたみたい。
「女の子は帰っていたけど」という、そのうちのひとりとどうにかなったんで
あたしが感覚が合うと勝手に思っている、彼がたぶんいろんな意味で世話になったと思われる元カノと別れたんだろうとも、なんとなく推測してる。
でももうそういう昔話はどうでもいいのでしないけど。
でも、たかだか10年前ぐらいのことなんだろうな、と時々思ってフクザツになったりもする。その女の人はアメリカにいってしまったと聞いたっけ。あたしもやっかいなやつだ。

その会社で飼っていた猫やオウムの話なんかを聞く。
「もう20年間ぐらい、一生分働いたんだから、よく寝て、ゆっくりしたほうがいいよ」とあたしはいう。
「あなたにずいぶん慣れて、困っちゃったな」
「なにが困るの?」とちよっとむきになられる。
「うん。うまくいえないんだけどさ、、、もう離れられないっていうか。
好き、とかいってるうちはまだ外側にいるけど、あたしたち半分ぐらい似たもの同士だし、もうあなたはあたしの一部だからさ、
先に死んじゃうかもしれないと思うと、困る。長生きしてもらわないと」
彼は小さく笑う。
いとしいな、とからだの一部が他の一部に対して思う。

なんで、いつからこんなことになっちゃったんだったっけか。。。

おばあさんになったら、
あたしはあの人の隣の部屋に住みたいんだ。鍵のかかる部屋です。
「それはいいね」という。
あなたの面倒はそんなにみないよ、きっと。

でもその前にあたしはもう一仕事、本当にしたいことをしなければならないし、
それをあの人は助けてくれるだろうし、おばあさんになれる日はどんどん先になっていくような気もする。


今日は次の仕事のプランについて社内会議があって、いつも他人事のような顔をしている上司の一人が
「すいれんさん、それあなたが組織を作ってやったらいいじゃないですか」と言った。ほかの上司が
「いや、いまこの人にやめられたら困ります」と言ってくれたけど、半分リップサービスのようにも聴こえた。あたしがやりたいようにやって、だれも困らないんだ、じつは。

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